09年05月の日記

過去の日記

09年05月03日

撮影も終わってないけど気の早い予告編を。取り敢えずこんな感じの素材が続々撮れてます。

前回、満足度500%と書いた理由がこれでお分かりいただけるかと。既に約250カットほど撮影済みで、全てがこのクオリティを維持してる。自分で言うのも何だけど、こりゃあ良い作品にならない訳がないよ。

ちなみに５月はどの撮影日も４月の予定カット数を下回ってるから映像クオリティは下がりようがない。更に言えば最大の見せ場とも言える大アクションシーンの撮影が１日組み込まれてるものの、昨日のアクションリハを見て行ける！という確信を持った。ここは撮影クオリティ以上に役者自身の体現するアクションが肝なんだけど、もう凄い凄い、絶対行ける。しかもそのシーンには業界の度肝を抜く仕掛けが用意されてて、観る人が観たら相当驚くと思うよ。

まあ、こんな調子で頑張ってます。劇場公開は相当先になるけど乞うご期待って事で。

09年05月07日

まだ全素材揃ってないけど取り敢えず出来る事は早めにって事で撮影済み分の編集作業を進めてる。ラフに繋いでトータル36分。まだ1-2分は詰める余地があるものの2/5程度の進行状況でこのタイムだから、下手すると完成品は80分近くになる。シナリオ書いた時点じゃ6-70分を想定してたんだけどね。

ドラマの世界じゃシナリオ１ページが約１分に相当すると言われてる。俺の製本版シナリオは59ページだからタイトルクレジットを入れて60分ちょいという算段になるんだけど長い時間、距離を置いて睨み合う両者という１行が３分近かったりするから結果的にこうなっちゃうんだな。

で、ドラマ部分はラフ編集のままで、ここ２日間は前記の睨み合う両者の編集に没頭。ここは正に続・夕陽のガンマンのクライマックス完全再現を目指してて、先月撮影した30カット程の素材でのパズルゲームで何とかオリジナルに近付こうとしてるけど、やはりマカロニ・ウエスタンの金字塔への道は険しく、なかなかオリジナルの雰囲気が出ない。素材は申し分ないから然るべき順番に然るべきタイムで繋いでいけばいいんだけど、これがホントにパズルの様で２日かけても理想的な形にならない。

それでもある程度は形になってきた。しかしながら現時点での満足度は70%程度なので、100%を目指してもうちょい粘ってみようかと。編集作業は面白いけど大変だわ。

09年05月09日

仮編も取り敢えず一段落かな～、と。クライマックスの睨み合いはまだまだ完成度70%のままだけど音楽が確定してないのでカッチリ詰められないし（現時点では続・夕陽のガンマンのサントラに合わせた仮繋ぎ）。

しかし現時点ではメチャメチャ地味な作品の印象・・と言うのも４月の撮影は派手なアクションシーンをほとんど含まず、大半が会話シーンだったから。こんな地味で大丈夫なんだろうかと多少不安になるものの、そもそも俺のシナリオは緩急を第一に考えて構成してるから、これから撮る大銃撃戦だの格闘シーンだのスプラッターシーン（笑）だのを合間に差し込んで行けばバランスは取れる筈。

しかしスプラッターあり、スポ根あり、漫才あり、格闘あり、ガンアクションあり・・で、最後はレオーネ調の決闘シーンと寄せ鍋状態。一体俺は何処を目指してるんだろう・・

09年05月13日

４月分の撮影最終日が26日だったからもう半月前か。早いなあ・・　で、今日までの間何もせずにプラプラしてた訳がなく仕事が終わったら打ち合わせ、休みの日にも打ち合わせという４月同様のハードスケジュール。よくよく考えると３月下旬辺りから休みらしい休みって一日もねえや。まあ何とか持ってるけど。

そして明日から５月分の撮影開始。諸々の事情で夜勤明けにそのまま現場入りとなってしまったものの気が張ってるから問題ない。思い返すと中平監督のデカドローム初日も前作やくざハンターの初日も夜勤明けで、朝５時まで仕事して７時には現場入り。なのにその日の深夜まで眠くならなかった。それだけ映画の撮影が魅力的って事なんだろうけど。

ちなみに明日は全編中最大の見せ場となる格闘シーンを朝から晩まで撮る。翌日も闘いの続きを撮りスプラッターシーンを撮り、その次の日は大銃撃戦を撮る。そして最終日はパチンコ屋ロケ。

何故パチンコ屋なのかと言うと冗談抜きにゴダールの影響。初期のゴダール作品にはよくピンボールゲームが登場するんだけど、これはゴダール自身がピンボールに狂ってたからという事らしい。だったら俺はパチンコだろ、みたいな（笑）

で、大当たり画面を店で撮れないから撮影用に実機を買ってしまった。数年前みたくオートコントローラーで回しっぱなし撮りっぱなしにすれば半日で数パターンの当たり画面が撮れるからね。ちなみに機種はスーパー海物語。ちゃんと三洋の許可も取ったです。作品の一部でマリンちゃん大活躍です（笑）

09年05月22日

５月分の撮影は18日の早朝につつがなく終了したものの精神的余裕を失い、今日まで更新が滞ってしまった。

取り敢えず５月の撮りこぼしは無し。時間的制約で撮るのを諦めたカットが幾つかあったり、のりしろ的インサートカットを撮り忘れたり、フレーム・イン／アウトを想定してたものの板付きのままOK出しちゃって編集プランを変える必要があったり・・とまあ、全てが計算通りとは行かなかったけど、シーン組み立てに必要な画は確実に押さえたから及第点でしょ。

まだ５月分の仮編は本格的に始めてないけど、恐らく現時点での素材を全て繋げば70分前後になってる筈。クオリティ的にも申し分ないし、８日間の撮影で70分ってのはかなり胸を張って良い数字じゃないかと。

これで全素材が揃ってれば言うこと無いんだけど、まだ主役単体の人物素材が31カット残ってるし、役者の絡まないブツ撮りも18カットほど（派手な特撮３カットを含む）撮る必要がある。残り49カットですか・・　気が抜けないなあ。

ちなみに現時点で押さえたカット数は500近く。49カット残ってるにせよ９割は撮り切ってる訳だし、ここはプラス思考で行かないとね。

しかし今回の撮影では色んな事を学んだ。一番勉強になったのは、どうやって現場を回していくかという事ですかね。例えば俺は技術サイドの人間だから撮り順を現場効率で決めていく傾向がある。ただ、それが必ずしも役者にとってベストではなかったりする。

照明組みに時間がかかるシーンを先送りすれば現場はスムーズに回る・・けど、その結果、早バラシ出来る役者を引っ張ってしまえば役者に負担がかかる。すなわち、現場効率第一という考え方は必ずしも最良じゃないという事になる。その辺のバランスを取りつつ技術サイド・役者サイド双方にストレスを与えない撮り順を決められるのが優れた監督って事なんだね。

良い画を撮る、優れた作品に仕上げる事だけを考えていたんじゃ監督業は務まらない。もっともっと広い視野で物事を捉えないとダメなんだな。これが一人仕切りでやってた頃との最大の相違点。前にも書いたけど、これって仕事や人生にもフィードバックされる事だと思う。そういう意味じゃホントに貴重な体験をしてるなあと改めて思わされる。

それにしても主役の亜紗美嬢にはホントに苦労かけたなあ。パスガードのブログを観ると全く心が痛む。もっともっと現場で気遣ってあげれば良かったのに俺もまだまだ半人前だからそこまで気が回らなかった。

彼女がこのサイトを見てるかどうか分からないけど、貴女には最大級の感謝をしているという事を書いておきます。準備段階でも現場でも言ったと思うけど、俺は本企画で亜紗美をどれだけ立てられるかという事を最大の命題としています。苦労かけた分、命懸けで良い作品に仕上げて貴女の恩に報います。

09年05月26日

取り敢えず仮編が形になったので映画製作は小休止。仮編とは言え本編ベースでやってるから完パケに近い状態で、現時点のタイムが約63分。既に撮り終わってるものの外部へ編集を委託するアクションシーンが約２分になるからトータル65分。

これに未撮の人物素材3-4分、ブツ撮り2-3分、タイトルクレジット2-3分を加えて完成・・って事は上映時間75分前後か。レイトで公開するには丁度良いタイムじゃないかな。

しかし自分で言うのも何だけど75分とは思えないほど濃い内容になってる。この辺は基本的に前作と一緒なれど、シリアスなバイオレンスアクションを軸としていきなりスポ根系特訓シーンに飛んだりするからね。

昨夜はその特訓シーンを延々編集してたけど、もう自分でも笑いっぱなし。修羅雪姫＆柔道一直線＆侍ジャイアンツといった感じの凄く愉快なシーンに仕上がった。ここだけでも早めに公開したい所だけど、それは完成してからのお楽しみ。

で、スーパー海物語実機用のオートコントローラーが届いたので、これから大当たり画面の収録を始める。必要素材はサメリーチ外れ、マリンちゃんリーチ７直当たり、プラス確変直撃２パターンとラウンド画面。サメリーチ外れとラウンド画面はすぐ撮れると思うけど確変直撃には手こずりそうだな。何日かかるか分からないけど、まあそこは自宅撮影の強みで粘りますわ。

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あ、気が付いたら50万ヒット越えてました。これも皆様方のおかげです。ありがとうございました。これからも頑張ります（web日記しか更新してないけど）。

09年05月28日

ほんの10日前には多くのスタッフに囲まれ、煌びやかな役者さん達と撮影に明け暮れてた俺も今は一転して孤独な闘いを強いられている。

はい、前回も触れたスーパー海物語大当たり画面の撮り込みでございます。今の所ラウンド画面、マリンちゃんリーチ１（タコ）当たり、珊瑚リーチ２（フグ）当たり＞３（カメ）昇格の３パターンが撮影済みで、残す素材は左ないし中央ラインの４（サメ）リーチで魚群からのハズレ＆７（ジュゴン）直撃当たり、７当たりはマリンちゃんリーチが理想なんだけど、もうノーマルでも黒潮でもなんでもいいやと思い始めてる。

最初は順調で３パターンサクサク撮れたものの、それから３時間以上回し続けても前記２パターンが出現しない。数年前、プレミア画面コレクションの為に回し続けた時はVHSの３倍モードだったから最長８時間放置出来たものの、今回はHDVクオリティを維持しなくちゃいけないから１時間毎のテープ交換が必要。キツいなあ・・　どれだけ粘ったら撮れるんだろ。

ちなみにパチンコ屋で撮影した際、役者さんに座ってもらったのは大海物語スペシャルなので、見る人が見たら機種違いは歴然。まあ、こちとらパチンコドラマ撮ってる訳じゃないんでその辺の細かい突っ込みには耳を貸さない方向で（笑）

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